隠れて待つてそして攻撃
動物たちは食べ物を獲得するためにさまざまな戦略をとっています。獲物から見えないところに隠れて待ち伏せするのも効果的な戦略の一つです。
待ち伏せ攻撃は微生物から大きな動物まで多くの動物に見られる攻撃です。動物たちは目標とする生物に気づかれないところに身をひそめて動かないで、獲物が近づいてくるのを待ちます。獲物を捕まえられる距離になると突然すばやく動いて食べてしまいます。
海の中に住むシャコは泥や砂の中に身をひそめています。この行動は天敵から身を守ると同時に獲物をとらえるためにも役立っています。
オニイソメという海底に住む生物は砂の中に身を隠して触角に獲物が触れるのをひたすら待っています。オニイソメはふつう地面の上にわずかしか体を出しませんが長いものになると体長が2メートル以上にもなります。
翼の進化
空を飛んでいる動物たちがもつ翼がどのように進化してきたかはよくわかっていません。しかし多くの動物にとって翼をもつということは生きていくうえで有利に働いてきたと考えられます。
翼をもつ動物の祖先たちは翼を飛ぶという目的以外に使っていたと考えられています。それがやがて子孫たちにより空を飛ぶために使われるようになりました。
どのように動物が飛ぶようになったかはいろいろと説があり、小さな虫などを捕まえるために翼が進化したという説や二本足で歩く動物が長い距離を跳ぶために翼が進化したという説などがあります。
動物たちが翼をどのように獲得してきたかは過去の動物たちの化石などから調べます。
はばたきながら空を飛ぶ
鳥や昆虫などが空を飛ぶ場合はおもに翼や羽をはばたかせながら移動します。鳥が滑空しながら飛ぶときには翼をほとんど動かしませんがはばたき飛行をするときは翼を上下に動かして飛ぶ力を得ています。
はばたき飛行はおもに体重が軽い鳥などが行います。鳥が翼を広げながら前に進むことで翼の下側と上側に圧力の差が生まれて、それにより上向きの力があらわれます。翼を動かすことで前に進む力が生まれ翼を空気にあずけることで空を飛びます。
翼をはばたかせることと風に対する翼の角度を変えることで動物たちはスピードを変えることができます。
滑空する動物
動物が空を飛ぶ方法は自分の翼をはばたかせる方法とゆっくりと横方向に落ちること、つまり滑空する方法があります。滑空はグライディングとも呼びます。
翼を動かして飛ぶ動物は翼を動かす筋肉が発達していてはばたき続けることで前に進む力を得ます。しかし滑空する動物ははばたきなどはしないで腕を大きく広げて空気をとらえて滑るように飛びます。
ムササビやモモンガ、ヒヨケザルなどは飛膜という空気をつかまえるための膜が前足と後足の間にあり、それをつかい木と木の間を移動します。
滑空ははばたきよりも体重が重い動物が行う傾向があります。